- ペルソナ4のキャラクターの由来
- ペルソナ4の地名の由来
お疲れ様です。クラークです。
最近、また『ペルソナ4ザ・ゴールデン』にハマってしまいました。
今回は『ペルソナ4ザ・ゴールデン』に出てくるキャラクターや地名などの由来について考察していきましょう。
日本神話に登場する神様の名前がよく出てきており、由来を知ることで『ペルソナ4ザ・ゴールデン』をより深く楽しむことができます。
それでは詳しく紹介していきましょう。
地名・施設・ダンジョン
まずは地名や施設などの名前について、由来を考察していきましょう。
間違いはあるかもしれませんが、広い心で読んでいただけると幸いに存じます。
では、紹介していきましょう。
八十稲羽市
主人公達が生活している場所、「八十稲羽市」
この名前は『古事記』に記載されている『稲羽の素兎(因幡の白兎)』の話が由来になっていると思われます。
この話の主人公である「大国主神(おおくにぬしのかみ)」の兄弟が「八十神」。「稲羽」は物語に出てくる白兎が向かっている行先の地名です。
「八十神」と「稲羽」を組み合わせて、「八十稲羽市」ができていると考察されます。
主人公が通う「八十神高等学校」は、兄弟の「八十神」から来ていると考えられますね。
沖奈市
バイクを乗りこなすと行けるようになる「沖奈市駅」
こちらも前項と同じく、『稲羽の素兎(因幡の白兎)』の話が由来かと。
白兎は「隠岐島(おきのしま)」から「稲羽(いなば)」へ向かおうとしました。
白兎の出発場所である「隠岐島(おきのしま)」の文字を弄って、「沖奈市(おきなし)」なのかもしれません。
七里海岸
こちらもバイクを乗りこなすと行けるようになる「七里海岸」
名前の由来は、三重県にある「七里御浜海岸」だと思われます。
ここは『日本書紀』では「イザナミノミコト」の墓があるとされており、付近に神社も建立さている。
鮫川河川敷
釣りや「死神」のコミュ場所にもなっている「鮫川河川敷」
こちらは、また『因幡の白兎』の話に出てくる「ワニザメ」のこと。(諸説あり)
『白兎』が「川」で傷を洗うので、組み合わせ鮫川となったと考察できますね。
ジュネス(JUNES)
花村陽介の父が店長をしているスーパーマーケット。
主人公チームの作戦会議をする拠点にもなっております。
ジュネスはフランス語で「青春」「若者」を意味する言葉。
花村の覚醒スキルにも「青春の風」があり、関連していると考えられますね。
禍津稲羽市(まがついなばし)
マヨナカテレビ内のダンジョンのひとつである、「禍津稲羽市(まがついなばし)」
稲羽市の由来については、前述した通り。
「禍津」の由来は「イザナギ」が黄泉の国から帰還後、黄泉の国でついた穢れを落とした際に生まれた2柱「八十禍津日神」「大禍津日神」だと考えられる。
この2柱は厄災の神とされていますね。
黄泉比良坂(よもつひらさか)
最終ダンジョンである「黄泉比良坂(よもつひらさか)」
ペルソナ4は、ラスボスが上手く隠されてますよね。余談です。
「黄泉比良坂(よもつひらさか)」は『日本神話』で出てくる場所であり、生者の住む現世と死者の住む黄泉の国を繋ぐ場所。
死んで黄泉の国へ行ってしまった「イザナミ」に会うため、「イザナギ」が通る場所です。
色々あって「イザナミ」に追いかけられた「イザナギ」が大岩で塞いだという逸話もあり。
ペルソナ
ここでは、主人公や仲間達のペルソナについて、由来を紹介していきましょう。
一部、例外はありますが日本神話に関わることが多いです。
それでは、各項目について考察していきましょう。
イザナギ・イザナギノオオミカミ
主人公の初期ペルソナである「イザナギ」
こちらは日本神話に登場する神様。イザナミと一緒に日本の大地を作ったとされています。
またイザナミと一緒に色々な神も生み出したされていますね。
このペルソナは矛を持っていますが、イザナミとイザナギが国造りの際に使用した「天沼矛」がモデルかと思われます。
ちなみに最後には、「イザナギノオオミカミ」に進化しますが、ただ「イザナギ」の名前をフルネームにしただけです。
ジライヤ
主人公の相棒的なポジションである「花村陽介」の初期ペルソナ。
由来は、江戸時代の本で登場する架空のキャラクター「自来也」
「自来也」は忍者・盗賊であり、カエルの妖術を用いるとされている。
その由来は、ペルソナ「ジライヤ」のキャラクター像にはっきりと反映されており、ペルソナを使うときに、忍者の独特の印を結んでいます。
また、シャドウとして現れたときは、下半身がカエルになっており、カエルの妖術使いの設定が反映されている。
スサノオ・タケハヤスサノオ
「ジライヤ」から進化した状態のペルソナ。
由来は日本神話に登場する神「建速須佐之男命(たけはやすさのおのみこと)」であり、「イザナギ」の鼻から生まれた神とされている。
書物によって記載に違いはあるが、嵐や暴風雨の神ともされており、この設定は主な攻撃が疾風属性であるところで反映されている。
覚醒すると「スサノオ」から「タケハヤスサノオ」に進化するが、名前がフルネームに変更されているだけである。
トモエ
「里中千枝」の初期ペルソナ。
このペルソナの由来は、平安時代に活躍した女武者「巴御前(ともえごぜん)」とされている。
「巴御前」の絵には、長刀を持っている姿が描かれており、「トモエ」のペルソナ像も長刀を持っている。
女性でありながら、戦って守りたいと考える「里中」の考えを表したペルソナと言えるかも。
スズカゴンゲン
「里中千枝」のペルソナ「トモエ」が進化すると「スズカゴンゲン」になる。
伝承や文献によって様々な設定があるが、女神、女盗賊、鬼や第六天魔王の娘とも記載あり。
「第六天魔王」は「巽完二」のペルソナの名前でもある。
また日本神話で登場する神「天照大神」の荒御魂(勇ましい面)という説もある。
「天照大神」は親友である「天城雪子」のペルソナ名前。
別名「立烏帽子」とも呼ばれており、長い帽子を被っていたり、長刀を持っている絵も残っている。
その描写はペルソナにも反映されていますね。
ハラエドノオオカミ
「スズカゴンゲン」からさらに覚醒すると「ハラエドノオオカミ」になる。
「ハラエドノオオカミ」は、日本神話で「イザナギ」が穢れを落とすために、川また海で身を清めた際に生まれた神々の総称。(一部の神を除く。)
穢れや禍を祓う神々とされており、川また海で清めて生まれた神なので、氷結属性だと思われます。
コノハナサクヤ
「里中千枝」の親友である「天城雪子」の初期ペルソナ。
「コノハナサクヤ」の由来は日本神話に登場する女神。
伝承として、産屋に火を放ってその中で「火照命」「火須勢理命」「火遠理命」の三柱の子を産んだとあり、この伝承により、ペルソナが火炎属性になっていると考察できますね。
また「木の花(このはな)」は桜や梅の花の意味であり、ペルソナのデザインに表現されている。
夫となる神「ニニギノミコト」は、「アマテラス」の孫である。
アマテラス・スメオオミカミ
「コノハナサクヤ」が進化すると「アマテラス」になります。
「アマテラス」は日本神話に登場する女神であり、「イザナギ」が川で穢れを落とした際に、左目から生まれた女神。
「アマテラス」から、さらに進化した「スメオオミカミ」は、「アマテラス」の別名である。
神が住む場所「高天原(たかまがはら)」を治めており、太陽を神格化した女神。
「スサノオ」が暴れて嫌になり、岩の中に閉じこもった伝承もある。
タケミカヅチ
主人公の後輩である金髪男子「巽完二」の初期ペルソナ。
「タケミカヅチ」の由来も日本神話に登場する神。
「イザナギ」と「イザナミ」の間から生まれた「カグツチ」の血が岩に付着したことによって、生まれた神様とされている。
雷神かつ剣の神とされており、電撃属性の攻撃と独特の剣を持つペルソナになっている。
ロクテンマオウ・タケジザイテン
「タケミカヅチ」が進化した姿が「ロクテンマオウ」
そこから、さらに覚醒した「タケジザイテン」は「ロクテンマオウ」が住む場所のこと。
「ロクテンマオウ」の由来としては、日本神話と仏教がブレンドした、中世神話に登場する「第六天魔王」と思われます。
「第六天魔王」は仏道を妨げる魔王とされており、中世神話では「天照大神」が国を作る際、仏道が広がり魔界に悪影響があるのではないかと、「第六天魔王」が「天照大神」に詰め寄る場面が。
ペルソナの動きが能楽なのは、能楽の曲目である「第六天」が元になっていると考察されます。
「第六天」では、「スサノオ」が登場し「第六天魔王」を退けるシーンも。
ペルソナ4では「スサノオ」は疾風属性であり、「ロクテンマオウ」の弱点属性。そこで「第六天」を表しているかもしれません。
ヒミコ
人気アイドル「久慈川りせ」の初期ペルソナ。
由来は、日本史における弥生時代後期に存在したとされる「卑弥呼」。邪馬台国を治めた女王とされる。(諸説あり)
『魏志倭人伝』には、占いをするシャーマンだったと記載されています。
「卑弥呼」は人前に出なかったという話がありますので、戦闘では前に出ずサポートに徹している部分を表現しているかも。
カンゼオン・コウゼオン
絆を深めて「ヒミコ」が進化すると「カンゼオン」になります。
「カンゼオン」の由来は、「観音菩薩」の別名である「観世音菩薩(かんぜおんぼさつ)」だと考察されますね。「コウゼオン」も同様に「観音菩薩」の別名です。
「コウゼオン」のデザインで腕の本数が6本に増えています。これは「観音菩薩」の腕を表していると思われます。
キントキドウジ
テレビの中で初登場する異質なキャラクター「クマ」の初期ペルソナ。
由来は「坂田金時」の幼名です。童話『金太郎』の主人公でもある。
マサカリではなく、ミサイルを持っているのが印象的。
異説にはなるが、伝承に「第六天社」も出てくる。「巽完二」のペルソナとも関わりがある。
カムイ・カムイモシリ
「キントキドウジ」が進化すると「カムイ」へ姿を変えます。
「カムイ」の由来は、アイヌ語の「神」。さらに進化した形態である「カムイモシリ」はアイヌ語で「人間が住む国」を意味する。
アイヌは北海道に住んでいる民族なので、ペルソナの氷結属性にすることで表現しているのかもしれません。
また、アイヌでは熊は森の神とされていようですね。
スクナヒコナ
私立探偵として活躍している「白鐘直斗」の初期ペルソナ。
由来は、日本神話に登場する「少名毘古那神」
掌に乗るぐらい小さな体で「大国主(おおくにぬし)」の国造りを手伝ったという話があります。童話『一寸法師』のもとになったとも言われている。
医薬の神様、農耕の神様、温泉の神様、知識の神様など・・・。様々な性質をもった神様である。
ペルソナと「白鐘直斗」の体の特徴を表現しているかもしれませんね。
ヤマトタケル・ヤマトスメラミコト
「スクナヒコナ」が覚醒すると「ヤマトタケル」になります。
「ヤマトタケル」の由来は、日本神話に登場する「日本武尊」
古代日本の皇族であり、第12代「景行天皇」の息子。様々な戦いで活躍し英雄とされている。
「ヤマトスメラミコト」の「スメラミコト」は「天皇」という意味。
「ヤマトタケル」は女装して敵を倒したという話も残っており、「白鐘直斗」の男装の麗人とは逆なところも面白い。
ペルソナの属性耐性で火炎属性が無効であるが、野原で火攻めを受けて乗り切ったという話があるので、その伝承が元かもしれませんね。
敵キャラクター
主人公チームの前に立ちはだかる敵キャラクター。
敵キャラクターは、日本神話で登場する神がもとになっています。
それでは各項目について、紹介していきましょう。
イザナミノミコト
今回の事件の元凶である土地神様。
モデルは日本神話で登場する「伊邪那美命」。主人公の初期ペルソナである「イザナギ」の妻とされる。
「イザナミ」がいるダンジョン名が「黄泉比良坂」。ペルソナ「イザナギ」を持つ主人公が「黄泉比良坂」を通って「イザナギ」に会いにいくのは、日本神話に沿っていますね。
無数の雷を放っていますが、これも日本神話が由来。「黄泉比良坂」を通って逃げる「イザナギ」を追いかける「イザナミ」が身体中に雷神を身に付けている。
このキャラクターの技である「幾万の呪言」は、日本神話で「イザナギ」に対して、「1日1000人を呪い殺す」言い放ったという話から来ているかもしれません。
クスミノオオカミ
謎の少女「マリー」の正体。
由来は、日本神話で登場する「熊野久須美大神」
日本神話で「スサノオ」と「アマテラス」の誓約時に生まれた男神とされています。女性キャラなのに男神が由来になっているんですね。
彼女が持っていた「竹櫛」も、日本神話でも出てきます。
黄泉の国で「イザナギ」が「イザナミ」の顔を見るために、櫛の歯を折って火を灯したり、「イザナミ」から逃げる「イザナギ」が竹櫛を投げつけたり。
お別れを意味するだけでなく、日本神話も由来になっているかもしれません。
アメノサギリ
「足立透」を倒したあとに登場する「アメノサギリ」
「アメノサギリ」の由来は日本神話で出てくる「天之狭霧神」。「イザナギ 」と「イザナミ」の孫にあたります。
後述する「クニノサギリ」とは対となる存在。
山野の霧を司る神とされており、物語でも霧の発生源とされているのでぴったりの設定ですね。
クニノサギリ
「生田目太郎」を追い詰めたときに登場したキャラクター。
由来は日本神話で出てくる「国之狭霧神」。「イザナギ 」と「イザナミ」の孫にあたります。
前述した「アメノサギリ」とは対となる存在であり、平原の霧を司る神とされている。
まとめ
今回は『ペルソナ4ザ・ゴールデン』に登場するキャラクターの由来について考察いたしました。
日本神話をもとにしており、調べれば調べるほど面白かったです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。